栄養成分表示がダイエットで食品を選ぶカギを握っていた
目次
- 1.栄養成分表示とは?
- 2.栄養素表示基準の対象とならないもの
- 3.対象となる栄養成分等
- 4.強調表示について
ダイエットをしている人や健康に気をつかっている人は特に注意して見ている栄養成分表示ですが、図のような表示が食品についているのをよく見かけると思います。
この少ない文字と数字の中にも貴重な情報がたくさん含まれているのも事実で、意味をよく理解しておけば、痩せるためであったり健康維持へのヒントが必ず見つかるでしょう!
この表示はほとんどの食品についているイメージがありますが…この栄養成分表示は、すべての食品に表示するように義務付けられてはいません。「カルシウム入り」「カロリーオフ」などの表示(強調表示)がある食品や栄養機能食品には、必ず栄養成分表示をすることになっています。
→詳細記事:カロリーオフ表示と人工甘味料
しかし、その他の食品については、表示が義務付けられてはいません。栄養表示には基準というものがあり、日本語により栄養成分又は熱量に関する表示をする場合に適用される基準です。
食品の容器包装及び添付文書に栄養表示をする場合はもちろんのこと、栄養成分の総称等の表示を行う場合には、栄養表示基準に従った表示をしなければなりません。
食品に栄養成分表示がある場合、必ず次の5項目が表示されています。
①熱量(エネルギー)
②たんぱく質
③脂質
④炭水化物(代わりに糖質と食物繊維が表示されることもあります。)
⑤ナトリウム
上の5項目の他に、次のような項目も表示されていることがあります。
ミネラル 亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、リン、ビタミン ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、飽和脂肪酸
コレステロール、糖類(ショ糖、果糖、ブドウ糖、乳糖、麦芽糖など) 糖質 食物繊維
強調表示について
「カルシウム入り」「カロリーオフ」などの表示を強調表示といいます。強調表示は、基準を満たさないとつけることができません。強調表示がある食品を買うときは、必ず栄養成分表示を確認しましょう。
強調表示の例 | 意味 |
「源」「供給」「含有」「入り」「使用」「添加」など | ある栄養成分を、決められた値以上含んでいる |
「~より強化」 | 増やした栄養成分の量(従来品との差)が、決められた値以上 |
「高」「多」「豊富」「リッチ」「たっぷり」など | ある栄養成分を、決められた値以上含んでいる |
「無」「ゼロ(0)」「ノン」「レス」「フリー」など | 熱量(エネルギー)や糖類、ナトリウムなどの量が、決められた値未満※1で、ほとんど含んでいないと言える |
「低」「ひかえめ」「少」「ライト」「ダイエット」「オフ」など | 熱量(エネルギー)や糖類、ナトリウムなどの量が、決められた値※2以下である |
「~より低減」 | 減らした熱量(エネルギー)や糖類、ナトリウムなどの量(従来品との差)が、決められた値※2以上 |
栄養成分 | ※1含まない旨の表示をする場合は、次の基準値に満たないこと | ※2低い旨の表示をする場合は、次の基準値以下であること |
熱量 | 5kcal (5kcal) | 40kcal (20kcal) |
脂質 | 0.5g (0.5g) | 3g (1.5g) |
飽和脂肪酸 | 0.1g (0.1g) | 1.5g (0.75g) かつ飽和脂肪酸由来エネルギーが全エネルギーの 10% |
コレステロール |
5mg (5mg )かつ飽和脂肪酸の含有量 1.5g (0.75g) |
20mg (10mg )かつ飽和脂肪酸の含有量 1.5g (0.75g) |
糖類 | 0.5g (0.5g) | 5g (2.5g) |
ナトリウム | 5mg (5mg) | 120mg (120mg) |
※食品 100g 当たり ( )内は、一般に飲用に供する液状での食品 100ml 当たりの場合
強調表示ではない例
「○○不使用」「△△無添加」 「砂糖不使用」とは、加工するときに砂糖を使っていないという意味で加工するときに使わなくても、食品本来の成分として砂糖(ショ糖)を含んでいることがあります。また、他の糖類を使っているかもしれないので、栄養成分表示があるときは、それを見れば、熱量(エネルギー)を確認できます。
「甘さひかえめ」「うす塩味」
“甘さ”や“塩味”は味覚に関する表示なので、「糖類が少ない」「食塩やナトリウムが少ない」という意味ではありません。栄養成分表示があるときは、それを見れば、糖類やナトリウムの量を確認できます。