手 軽 さ 70/100
コ ス ト 50/100
アレンジ50/100
身体負担90/100
知  識30/100
ペ ー ス 30/100
N/Cダイエット
ミネラルとビタミンは外せない!
食べ物には五大栄養素というものがありますが、その中でも三大栄養素と呼ばれているのがタンパク質、脂質、炭水化物であり、世の中でカロリーがあるのは、実はこの3つの栄養素だけです。→三大栄養素とダイエットについて

肉はタンパク質が豊富な食べ物で、脂っこい食べ物は脂質が豊富。ご飯やパンなどの主食は炭水化物が豊富というように分かれています。
その3つを除いた後2つがミネラルとビタミンで、カロリーはありませんが、体の代謝やダイエットに大きく関わっています。今回はそのミネラルとビタミンを主に取り上げたいと思います。


食べ物の総カロリーに対して、ミネラルやビタミンといった栄養素がどれだけ含まれているかの比率を、N/Cレートと言います。NはNutrient value(栄養的価値)、CはCalorie(総カロリー)を意味します。

例えば、お米について考えてみましょう。
私たちが普段食べている白米の元の形は玄米です。玄米の周りについているミネラルやビタミン、食物繊維の豊富な糠と胚芽を取り除くことを精米と言いますが、精米してでんぷんだけが豊富な胚乳にしたのが白米になります。

でんぷんはつまり炭水化物ですから、精製することでわざわざ糖分の塊にしてしまうということです。
これをN/Cで見ると、同じ分量の玄米と白米があった場合、胚乳は同じだけあるわけですが、玄米にはその周りにカロリーがほとんどない糠と胚芽があります。

しかし、玄米には糖代謝の要ともいえる大事なビタミンB1やマグネシウムといったミネラル・ビタミンが含まれているので、同じ分母のCに対して、分子のNは玄米のほうが多いので、白米よりも玄米のほうがN/Cが高いということになります。→玄米に変えて痩せるコツ

玄米は白米よりGI値も低く吸収が遅いだけでなく、N/Cから見ると同じカロリーで栄養価も高く、体脂肪になりにくいダイエット向きの食品なのです。


栄養的価値の高い食品を選ぶ目を養うことが、小食でも十分な栄養素を摂ることができる効率的な方法であり、太りにくい食事方法を可能とするわけです。


そう考えるとお菓子やジャンクフードなどは、カロリーが高いのにもかかわらず、ミネラル・ビタミンが少ない食べ物ばかりなので、N/Cが低いということになります。

食べる量を抑えるだけだったり、低カロリーなものばかりを選んだりしているダイエッターの多くが、N/Cを考えずにミネラル・ビタミンもまったくないものを選んでおり、確実に損をしている可能性は高いです。

ミネラルやビタミンは、身体の代謝に大きく関わる栄養素ですから、当然体脂肪を燃焼するのに必要不可欠な栄養素です。→ダイエットと栄養素の関係

精製された白米などの食べ物は、基本的にN/Cが低いものが多く、コンビニなどで売られている食べ物もそのような食品がほとんどです。目安としては色が白いものより濃いものを選ぶようにしましょう。

コンビニ食やジャンクフードは保存料や着色料、化学調味料などの添加物が豊富に含まれているため、それらの消化吸収に大変な労力を要します。そのために体内のミネラル・ビタミンを余計に消費してしまうことになり、体脂肪を燃焼する分が不足してしまうのです。このような悪循環を防ぐためにも、より自然で高N/Cの食品を選んで食べていくことがダイエットへの近道となるのです。


N/Cダイエットは食事量を制限する必要がありません。
つまり、今までの食事量をまず変えずに置き換えるだけで良いのです。
もちろん、食べすぎていれば痩せるのは難しいかもしれませんが、どれもとても必要な栄養素なので同じカロリーを摂取するのであれば、栄養的価値の多い食べ物を食べようというのが、N/Cダイエットです。


ダイエットの鍵「マグネシウム」はストレスで半減
ダイエットという面で必要な栄養素をあげるとすれば、ミネラルの中で最も大事なのがマグネシウムです。

マグネシウムは、糖を代謝するのに必要なだけでなく、体内酵素の300種類以上の働きを助ける役目を持っていて、主に玄米や海藻、豆類に含まれます。→豆類のダイエット効果で痩せる方法

さらにマグネシウムは抗ストレスミネラルとも呼ばれ、現代人には必須の栄養素です。社会的・精神的ストレスが多い人は特に不足してしまいがちです。脚がつりやすい、便秘の人なども気をつけたいところです。→ストレスを味方につけて痩せる方法

平成21年の国民健康・栄養調査では男性254mg、女性227mgという平均値でした。推奨値である370mg(女性290mg)には遠く及びません。
次にダイエットで必要なのはビタミンB群です。特にビタミンB1は糖質、ビタミンB2は脂質とそれぞれの代謝に関わる栄養素です。


「新陳代謝」「エネルギー代謝」「精神代謝」という3つの代謝すべてに関わっている唯一の栄養素こそビタミンなのです。つまりビタミンが不足すれば代謝がうまくいかず、ダイエットも失敗してしまうということは理解できると思います。
ビタミンの最大の働きは、摂取したカロリーである糖質、蛋白質、脂質をエネルギーと体の細胞に代謝することです。

ビタミンは基本的に体内でつくれないので外から摂るしかない必須栄養素です。

現代食は欧米化によってカロリー過剰である一方、それを代謝するために必要な栄養素であるビタミン、ミネラル、ファイバーが不足している状況です。

その原因としては
①野菜をはじめとする素材の栄養価の低下
②加工食品の氾濫…現代の食品加工はカロリーを温存し、ビタミン、ミネラル、ファイバーを削り取ります
③ライフスタイルの変化による精神的ストレスの過剰に対する、抗ストレスホルモンの分泌過剰…抗ストレスホルモンを作る際に大量のビタミンが使われるため、体内でのビタミンの消費量が増大して代謝にまわせない

現代人のビタミン摂取量は国が定めた最低必要量である所要量を満たしていません。
しかし体を考えてサプリでビタミンCは気を付けて摂っている、ビタミンBも摂っているという人もいると思います。しかし、1種類もしくは数種類のビタミン摂取に気を付けているだけでは、代謝はあまり改善されません。

それには理由があり、エネルギーをつくったり体の細胞をつくったりする代謝には、13種類すべてのビタミンが均等に使われますので、13種類すべてが過不足なく一定以上摂取され吸収されていなくてはならないからです。

13種類のうち、1個でも1しかなかったら他のビタミンが10摂れていても、全部のビタミンが1までしか代謝においては利用できないのです。つまりビタミンの摂取は、1個たりとも不十分なものがあってはならないのです。これはとても難しい問題だとお分かりいただけると思います。


八百屋やスーパーで売っている野菜は摘んだ時点でビタミンが含まれています。しかし摘んでからの時間経過や加工処理、家庭での料理法によるビタミンの喪失量は分からないので本的にはすべての人がビタミンの摂取量は当てずっぽうなのが現状です。

50年前の野菜と比べると、現代の野菜の栄養価は8分の1から20分の1まで落ち込んでいるといわれています。現代の野菜にビタミン、ミネラル、ファイバーの摂取に関しては、あまり期待しない方がいいでしょう。でも野菜は気を付けてたくさん食べなければいけません。何故ならまだ見つかっていない有用な栄養素、ファイトケミカルがたくさん含まれています。

N/Cダイエットを成功させるには、摂取したカロリーが余らず貯まっている貯蔵脂肪も燃焼しエネルギーに変えてしまいたいわけですから、1個たりともビタミンの摂取はおろそかにはできません。そしてすべてのビタミンの増量が必要になります。

特にビタミンB群の8種類は、糖質の代謝と貯蔵脂肪の燃焼に関わっていますので、十分な量の摂取が必要です。残念なことにB群は水溶性のため、朝補給しても夕方には尿に出てしまっていますので、欠乏しやすいのです。つまりB群は、毎食きちんと補給しなければならないということです。→ダイエットと栄養素の関係


ビタミンやミネラルを食べ物から摂れれば一番良いのですが、食品から補うのは現実的でなく難しいので、サプリメントから補給することが理想的です。

ビタミンのサプリメントはベータカロチン(ミックスカロチン)、Bコンプレックス(B群8種全部含まれているのが望ましいです。ちなみにB1、B2、B3、B6、B12、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種)、C、E。成分表示を見てこれらをチェックしましょう。


サプリメントを飲むタイミングですが、食事で摂ったものを代謝するために補給するものですから、食事に絡めて摂ることをお勧めします。また食事と一緒に補給することにより吸収率も高まります。ビタミンは水溶性のB群とCは朝補給しても、夕方には尿に排泄されていますので朝と晩に分けて摂取することが望ましいでしょう。
サプリメントで栄養を補おう

注意点
誤解して欲しくないことがあります。サプリメントは、摂れば摂るほど効果が上がるものではなく、また特定のものだけを大量に補給してもバランスを壊すだけでダイエットはうまくいきません。

例えば食物繊維を多く摂りすぎればミネラル不足を招きますし、プロテインを過剰に補給すれば水分要求量が増え、これもミネラル不足を招き、いずれにしても代謝はうまくいかなくなります。中には、ビタミンだけ補給すれば良いと考える人もいらっしゃるかもしれませんが、代謝はすべての栄養素が絡み合って行われるものなので、できるだけ幅広く全体から捉えなければなりません。


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