飲んで太る薬について

飲んで太る薬とは…
痩せたくなくて太りたいために飲むという薬では決してありません。

世の中にはたくさんの薬が存在していますが、何から作られてどのような成分が入っているかご存じですか?

知らず知らずに飲んでいて、薬の副作用として人によっては体重が増加するという薬が存在します。

薬を飲むとどうしても副作用というものが大なり小なりあるのは仕方ないのですが、同じ効果がある薬でも成分として使われているものが違う場合もあるので、薬の内容を把握することはとても大切です。

太る成分が含まれている薬にどのようなものが当てはまるかというと、じんましん・鼻炎・喘息(ぜんそく)などのアレルギー症状の治療に用いられる薬や抗うつ剤などです。抗ヒスタミン薬がそれに該当します。頻繁に飲む機会がある薬なので要注意です。




抗ヒスタミン薬とは

ヒスタミンというアミノ酸の一種で、体内で伝達物質の働きをしているものがあります。

肥満細胞から放出されたヒスタミンがヒスタミンH1受容体に結合すると、血管拡張や血管透過性亢進、気管支収縮(つまり赤く腫れたり、呼吸困難になったり)といったアレルギー反応を起こします。本来は自己防御反応ですが…花粉症など過剰反応になると逆に人体に有害な影響を与えてしまいます。

ヒスタミンを抑制するために抗ヒスタミン剤というものがあります。ヒスタミンが受容体に結合しないようにしてこれらの反応を抑える薬です。

ヒスタミンの作用を抑制し、あるいは分解を促す薬です。
体内にヒスタミンが大量に生じるために起こると考えられる上記症状の抑制が目的であり、特に処方されるのが花粉症の薬です。
特に抗ヒスタミン薬を飲む前と食べる量は変わっていないのに体重が増加してしまうという口コミや話をよく聞きます。

抗ヒスタミン薬服用する事により食欲が増進されて食べ過ぎてしまい太ってしまうケースがありますが、これはグレリンという物質が影響しています。グレリンが含まれている薬には注意が必要ですが、特に花粉症を抑える薬や抗うつ剤に含まれていることが多いようです。

食欲増進剤としてペリアクチンという薬がありますが、これも抗ヒスタミン剤です。
花粉症を抑える薬としてよく処方されるアレグラもアレロックも抗ヒスタミン剤ですから、抗アレルギー剤として服用しても、個人差はありますが、人によっては食欲が増進してしまうケースがあります。

抗ヒスタミン剤で眠気が強く出る人もいれば、平気な人も居ます。薬の作用に対する感受性は人それぞれです。
主に次のような影響があります
・視床下部にある満腹中枢への刺激がなくなる事による食欲増進
・グレリン分泌促進による食欲増進、体脂肪利用抑制

さらにステロイドは糖、脂質などの代謝を抑制します。
だから、体重が変わらないのに変な部分に脂肪沈着し牽牛肩や二重顎、お腹に脂肪がついたというケースもよくあります。

そちらは有名ですし、実際悩んでる人が多いです。 嫌なことに服薬してる間は何しても減らないらしいです。
食生活はかわらないのにステロイドで糖尿病になるのも代謝に影響があるからだと言われています。
抗うつ薬も太る薬の1つです。

同じ抗ヒスミタミン作用を持っている薬剤でも抗うつ薬などの方が体重増加の副作用発現が多いのは、患者の背景からストレスを抱えている方が多いからかもしれません。

セレスタミンとかベゲタミンという薬も要注意です。ステロイドと第一世代抗ヒスタミン薬の配合剤なのです。水分を蓄積させる副腎皮質ステロイドホルモンが入っているため、顔がむくんで丸くなる。満月様顔貌(ムーンフェイス)になる場合もあります。

対策としては、食欲増進作用が少しでも少ない抗アレルギー剤を探すか、食欲が増進していることを自覚して食べる量が増えるのを抑えるしかないです!


補足:ムーンフェイス
ステロイドの大量服用による1つの副作用で起こる顔が丸くなってくることです。正式には満月様顔貌と呼んでます。
一般的には外用薬(塗り薬)では起こりにくく(というか普通の量では絶対に起こりません)、内服のみでの副作用です。
むくみとは違います。むくみというのは組織内に水分が集まって押せばへっこみます。そしてしばらく戻ってきません(跡が残る)しかしムーンフェイスは脂肪が集まったために顔が丸くなるので指で押しても跡が残りません。実際、ムーンフェイスが起こると皮膚がのばされるために毛細血管が見えやすくなる関係で赤ら顔になりやすいといわれています。


飲んで痩せる薬がある

脂肪の吸収を抑える薬 ゼチーア
小腸のトランスポーターを選択的に阻害し、脂肪の吸収を抑える薬です。高悪玉コレステロール血症を改善、スタチンとの併用により食後の高中性脂肪血漿を30%抑え、6時間後には、70%抑えます。高コレステロール血症にも有効です。


太る薬か痩せる薬かわからない 抗生物質
かぜやケガ、手術、抜歯などのあと、細菌感染を抑えるために「抗生物質」という薬がしばしば使われます。この薬は、本来、病原菌を退治するために使われるものですが、腸内細菌の一部も死滅させてしまうことになります。

そのため薬を飲んだあと、やはり下痢をしたり便秘になったりと、抗生物質の「副作用」として知られる症状に悩まされることがあります。腸内バランスが崩れるので食べたものを分解する働きが悪くなる可能性があり、太る原因になることもあります。

しかし、この副作用が幸いし、腸内細菌のバランスが好ましい方向に変わり、体調がむしろ良くなるケースもあります。太る薬なのか痩せる薬なのかはわからないのが抗生物質です。



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